片付けは、恐がりにはネックなのです。
物は私を怒ったり急かしたりしてくれせんし、整理に使った時間は利子を生んだり、日銭に変わったりしてくれません。
この競争社会のプレッシャー中では、目先の恐さが先に立って、なかなか手に付かないのです。
おはようございます。
いっき(@ikkiTime)です。
そうは言っても。
無限に散らかしておける訳でもありません。
これはまずいよなー、と思いながら、そんな思いをツイートしていたところ、まず最初にマロ。さん(@maro_draft)が、ついでのりさん(@norixnori)が会話に加わってくれて、こんなやりとりをしました。
(ご参照リンク:片付けをうまくはじめられないときに。タスク管理の考え方で考え直してみる。 – Togetter)
このやりとりのおかげで、色々と発想やイメージが膨らみました。
お2人は、私のお気に入りブログである
ファミリーマネジメントジャーナル (fmj)の執筆メンバーでもありますし、のりさん (ブログ等では“くらちのりこ”さん)については同ブログの主催者であるとともに、個人ブログくらしすたんとも更新されています。
マロさんもまた、たすかんOSという新たなブログをスタートさせています。
この一連のやり取りと、その後に部屋の片付けに取りかかっていて感じたイメージを、今回まとめます。
嫌な片付けを優しい気持ちでするために:目次
- 片付けたい気持ちに素直になる
- 真の「ごちゃっと」に、手をつける
- 余裕を持って取り組み、物の「心の声」に耳をすませる。それに答えてあげたという満足を得る
- 作業は「途中でやめないとしたら、どこまでやれるのか」を考える。
- 後記(《+1》)
1. 片付けたい気持ちに素直になる
前述したtogetterの最後の方で、「あんまり片付けを神格化しないほうがいい
ですよ。……『片付けたいのに取りかかれないのはなぜ?』みたいな」
とのりさんが言ってくれています。また、その事実上の続編ツイート(?)
では、
片付けは自分がそれでいいと思えばいいのに、だれかに「それはいい片付けだ!」っていわれなくてもいいんです!!(カビラ風)じっさい、私はいちおう専門家ではあるけど「疲れ果ててかたづけない」日だって、たくさんある。
— のり☆くらしすたんと☆fmj (@norixnori) June 20, 2013
とも言ってくれています。
そうなんです。
「片付けなきゃ!」「片付け上手にならなきゃ!」「片付け好きになりたい!」と思うということは、
すでにあなたは「片付けたい」と思っているということです。
その気持ちに素直になれば、わざわざおおごとのように考えなくても、何かを始められますし、好きになりやすい。
そうです。
これではじめましょう。
これを難しくしているのは、《親》の目を意識してしまうからですよね。
片付けというのは、その原体験として、「親に言われたからやる」ところから入るから、どうしても
「他人の価値観を基準にして、他人の評価が気になってやる」ものになりがちなのです。
もう、すり込まれてしまっている。
これをなるべく意識しないようにして、穏やかに始めましょう。
2. 真のごちゃっとに、手をつける
「1.」で心に前向きな余裕を作るのは、この方針を生かすためです。
整理や片付けのスモールステップというと、「部屋に入ったら、何か一つ捨てる」というような、「パパッとできる」ものが中心になってしまいます。
ただ、これをすると、「見渡しやすい箇所」、「捨てるのに心理的抵抗の少ない物」ばかりに目を向けてしまいます。
そうではなくて、部屋の中で、本来一番「めんどくさく」なっている山に手をつけましょう。
見たくなくなっている物をきちんと見ます。
まずはその山の前に腰を落ち着けて、じっくり向き合いましょう。
そこをターゲットにしましょう。
3. 余裕を持って取り組み、物の「心の声」に耳をすませる。それに答えてあげたという満足を得る
3-1. 余裕を持って取り組む。
上記「2.」の最後では、「そこをターゲットにしましょう」と言っていますが、実際にはさらに「その中のこの部分だけを、まず」という風に細分化したほうがいいと思います。
前述のtogetterの中で言っていますが、片付けは始めてみると、「実はパパッとは進まない」ことが多くあるのです。
それなのに、つい “パパッと” やろうとしてしまいます。
嫌々やっていたり、他に気になることがあればなおさらです。
しかし実際そうではないのですし、焦るとますます「置き場所がないことに気付く」「置き場所を決める」といった創造的な作業はできなくなってきます。
なので
- なるべく小さな作業単位をまず対象にする
- それに対しては3倍くらい大過剰な時間と覚悟を確保してから臨む
……ようにしてみましょう。
3-2. 物の「心の声」に耳をすませる。
上の「3-1.」で書いたような、焦った気持ちで片づけをしようとしている時は、トップダウンで乱暴に片付けを進めようとしていがちです。
しかし、実際には物の方からも私達の内面に語りかけてきています。
「ボク、最近あまり見てもらっていないな。もうちょっと目立つところに移し替えてよ」
「ここ、ちょっと息苦しいよ。少しまわりを広げてほしいな」
「僕達、そろそろ終わりにしよう? この家から自由になって、人生を次に進めたいな、とも思うんだ」
そういった「声」が胸のうちに響くようになると、判断するのが少し楽になります。
3-3. その声に答えてあげたという満足を得る。
これは上記の副次的な効果です。
そうやって自分なりにうれしくなっていきましょう、ということです。
こんなことを言い出すのは、私が「きれいに片付いた部屋」そのものではあまり「気持ちよさ」を味わえない性格だからです。
だから、いつも「人に怒られないために」「人に怒られて仕方なく」片付けることになります。
そうではなくて、「モノに感謝される」「モノの願いを助けてあげたい」という、前向きな動機で片付けをするようになっていきたいわけですね。
4. 作業は「途中でやめないとしたら、どこまでやれるのか」を考える。
これは、《物を元に戻す作業》についての話です。
また、これはある意味では、片付いた状態を維持するための考え方であり、私の性格の弱点との向き合い方でもあります。
こんなことをわざわざ考えるということは、私は《物を元に戻すこと》を最後まできちんとやり切る、のが苦手だということですね。
例えば、取り込んだ洗濯物。
- 山にしておくだけでもひとまずOK。そこから取って着られます。
- たたむところまででもOK。膨らみは抑えられて、山は小さくなります。
- タンス
毎
に仕分けして、タンスの前に積んでおくだけでもOK。引出しごとにしまうのは後でやる。ひとまず、子どもに踏み荒らされる可能性の総量は減ります。
そんな「見切り」が無意識にできてしまう。
他に何か差し迫って呼ぶ声がする時に、「全体を見まわして、1番大きそうなタスクを手がける」ように、私が条件付けられているとも言えます。
「一つをやりきるのではなく、緊急性や重要性が高そうなものからやる」ですね。
この性格は、仕事だとそれなりに価値があります。
全体が並行して進みますし、緊急事態への初動手当てが遅れたり、難しい案件が放置されて時間切れになることもないですから。
例えば、緊急事態のレスキュープロジェクト中に、その全体指揮をとっているような場合、リソースの振り分け方をミスする可能性は少なくなります。
ただ、「自分の片付け」の場合だと、「手が空いたから、このすきに〝片付け〟を片付けよう!」という、まとまったタイミングは、なかなかありません。
いつも何かしら、もっとやりたいことというのが、あふれているものだからです。
5. 後記(《+1》)
最近、私のブログは、“+1”が流行っておりますが、今回は、
結果を焦らない。出して引っ込めるだけでもよい。
ということになるでしょうか。
ある程度部屋の見通しが良くなってきたことで、ちょっと今、部屋片付けの中で「□ 旧いパソコンを捨てる」という大仕事が意識にクローズアップされてきました。
しかし、これはなかなか進みません。
ハードディスクを消したり、購入元に連絡したり、リサイクルマークを確認したり、増設した部品がないかを確認したりする、というサブタスクを、粛々とすることになります。
「□ 引き取り業者に引き取りに来てもらう日次を連絡する」
というタスクを終わらせられれば、かなりの達成感はあるでしょう。
しかし、なかなかそこまでたどり着けないわけです。
行動すると記憶に残る。
成果はもっと残るし、人にも見える。
だから、なんとかそこまで辿り着いてしまいたい。
だけど、そこまで時間を投資できないタイミングもあるし、やってもうまくいかないことだってある。
だから、つい「目に見える行動」を焦ってしまう。
今まで、片付けが苦手だった人なら、また「元の自分」に戻ってしまう前に「変われた」という手応えがほしいでしょうから、なおさらです。
でも、ちょっと奥から出してホコリを払って、蓋を開けてみた。
それだけで、その “物” と心が通っています。
気にかけてあげることができますし、親しみを感じられるようにもなっているはずです。
今回紹介したステップをもう一回回すのが、格段に楽になっています。
その実感を大切にしましょう。
時間は「たくさんある」ようになることはないです。「まとまって」入ることも、もうないのです。
力尽きないようにいきましょう。
今日もありがとう。
ではまた、どこかで。
こんな記事も
→ 他の記事も読んでみる(ランダムにジャンプします)。
→ イキブロ | いっきの「生き方」探求ブログ | Top へ。