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いっきの「生き方」探求ブログ。ライフハックメモ、カイゼン日記。そして初心なんかの恥ずかしいメッセージ。さあ、人生を再発見しよう。

iki0152|自分の思考の偏りに気付いてみよう![書評]《マイナス思考と上手につきあう 認知療法トレーニング・ブック 竹田 伸也》

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「自分自身の性格や考え方が、自分自身の日常を重苦しくしている」そんな感覚はありませんか?

おはようございます。
いっき(@ikkiTime)です。

これは、私が2月ごろに読んでいた本です。読んでいて気分がほぐれてくるので、「じゃあやってみるか」と思えて、大変に気に入ってしまいました。

この本の概要

いわゆる認知療法の本です。

『物事の悪い面ばかりに目がいき、良い点やうまくいったことに目がいかない』
『よくない出来事がおきると、関係なくても、自分のせいだと考えてしまう』
『自分や他人に対して「○○すべき」「○○しなければならない」と考えてしまう』

……。

自分の思考を束縛してしまう、8種類の「自動思考」を、《ユガミン》という、妖精のようなキャラクターとして個性付けしています。

こうすることで分かりやすくなりますし、客観化もしやすくなります。
それに、どこか可愛げがあるので、自分の中にその特徴を見つけてしまっても、自己嫌悪に陥りにくくもなるのだと思います。

それについての解説の後には、「理解してうまく付き合うため」「変えてみるため」の 2種のワークシートがありますし、それを誌上登場人物が実際にやっているかのような、ワーク例が紹介されていて、書籍としては薄い判型ながらも(でもB5)、充実した内容です。

この8種のキャラクターについては、以下のリンク先からDLできるPDFでも、少し読むことができます。

私の気に入ったところ

この本の内容は、上述したとおりです。これについてじっくり読めるだけでも、お買い得なのですが、さらに気に入ったのは、著者の語りのスタンスと、認知チェックワークを誌上で仮想体験してくれている3人の架空の人物です。

1. 著者のスタンス(『おお、なんて誠実でやさしい語り口!』)


私達の思考には歪みがある。
それが私達を苦しめている場合があるから、その時には、考え方の幅を広げてみるといい。

そういった、この本の主要なテーマを語る時、著者の、
『強いメッセージで一度に私たちを変えようとしない』落ち着いた語り口が、この本全体に対する信頼感を上げています。
いくつか私が気に入った個所を引用してみましょう。

P42 《私たちの心には,すべてのユガミンが住み着いていますから,「どのユガミンも,私にあてはまる」と感じたかもしれません。》

P58 《自動思考の多くは,偏りのある柔軟性に欠けた考えですが,まるっきりデタラメであるというわけではない場合もあります。》

P117 《新たな信念を作り出す際に,注意することがあります。それは,ネガティブな信念とまったく対極の信念にならないようにするということです。》

p63 《ここで注意してほしいのは,「少ししか下がっていないから,新たな考えをみつける作業は失敗だった」と評価しないことです。このような評価には,物事を0か100かでとらえるシロクロンがくっついていそうですね。》

特に3番目。
《私はそれなりにやっていける。》
《私は人から好かれる面をもっている。》

そんな、部分肯定でいい、疑いながらのままでもいい、というメッセージなんですよね。これが、変化のための第一歩の段階では、とてもありがたいと感じたわけです。

魅力的な誌上登場人物


この本には、2つのワークシートがあり、それの使用例を3人の登場人物が使っている例が、物語のように、ステップ・バイ・ステップで進められていきます。
会社員の山内さんは、「仕事のできないダメな社員だ」と周囲から見られていると感じてしまいます。
大学生の鈴木さんは、友達が不機嫌そうだったりすると、「自分がなにか気に障ることをしたのかも」と考えて不安になります。
主婦の田中さんは、娘さんが成績をおとしたことに、なぜか自分を抑えられずに、一方的に強くあたってしまうことに悩んでいます。

この3人が、誌上再現ワークシートを通して、自分の考え方の偏りに気付き、新たな考え方を取り入れてみて、最後にはその思い込みを外すべく、現状を変えてみる一歩を始めるわけです。

最後のチャレンジ編にいたっては、そこで発生する葛藤や恐怖感がありありと、読んでいる私にも浮かんできて、最後にはかなりのカタルシスがありました。
その頑張る姿に「自分もがんばろう」と励まされた感じです。

まとめると

私は、自分の精神を結構持て余すので、そのコントロールのためにあれこれ知識を当たってます。
そのコントロールのためであれば、瞑想も使うし、「書き出し」も使うし、養生も使うわけです。
(養生については、fmjで書いた『養生初心者の初心者の養生メモ。』を参考)

そして、そういうことと並行して、この本のような、『拡がった考え方』というのも、しばしば私を助けてくれるのです。
(私、“しばしば” って、それなりに使うことあるんだけど、 “often” の訳って、しばしばじゃおかしいのかな?)

えーと、最後に、この本の読みどころをまとめます。

  • ユガミン達がかわいい!
  • 著者の語りに背中を押される!
  • ついでに登場人物のがんばりにも背中を押される!

 
今日もありがとう。

 
ではまた、どこかで。
 


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