前回、家族で夜の時間をスムーズに送るためのチェックリストを作りました。
ですが、取り組む子供の方が「そんなもの見るのも嫌だ」となってしまっては意味がありません。
私が作成段階で「何とか受け入れてもらいたい」と心をくだいた点を紹介しておきます。
おはようございます!
いっき(@ikkiTime)です。
前回に続きまして、保育園年長さんである我が家の息子と取り組むことにした「夜じかんチェックリスト」についてです。
第2回である今回は、このタスクリストを作成する時に盛り込んだ仕様について説明します。
私と同じように、“子育てにタスク管理/時間管理を取り入れてみよう!” とお考えの皆さんに、考え方のポイントを提供できればいいな、と思っています。
それでは参りましょう。
今回の目次
- 左に進行番号、完了マーク(花丸)は右に
- 時計の絵が描いてある
- タスクの内容をイメージしやすいように、イラストを入れてある。
- 達成を示す花丸は右側に書く(左側にチェックマークではなく)
- 長い時間のかかる予定の後には空白行を入れる
- おまけ:ハードウェア(物的)仕様
- 後記
1. 左に進行番号、完了マーク(花丸)は右に
この一つめの「左に進行番号」というのは、うちの息子に対して、専用で効果のある工夫かもしれません。
うちの子、なんだか「目次 的なもの」が好きだったんです。
例えば、しまじろうのDVDを見ているときでも、
「今は○○○のコーナーだから、『3』番のところをやってるんだよ。次は『4』だから、○○が出てくるの」
なんてことを、言っています。
DVDについてくる、コンテンツリストのリーフレット(実際にはリストではなく、画面のサムネイルを並べた表のようなものですが)を見ながらそんなことを言っているのですね。
自分の通う保育園の運動会や発表会のDVD(園で販売してくれているものですが)を見ている時にも、ケースの裏の “会の進行プログラム表” のようなリストを見て、似たようなことを言っています。
不思議な話です。
もっと、没頭して見てればいいのに?
なんて、親は傍目には思います。
しかし、自分の子供の頃を思い出してみると、似たような心当たりはあります。
構造物の中身の見える、「輪切り絵本」「断面図絵本」がやたらと好きだったのです。
もう少し大きくなってからは、地図にもなんだか、“ドキドキ” するようになってきました。
ドラクエのワールドマップもそうですし、小説版の「ぼくらの七日間戦争」の中の迷路の地図もそうですし、地図現物ではありませんが三国志演義で張松が作らせた「四川地理図」の“エピソード”に対してもそうです。
「これ一つ見れば、すべてが分かる!」という情報の集積感にドキドキしていました。
私(父)は空間。息子は時間。
その違いはありますが、情報を集約して濃縮できたものを見られるというのは、脳にとって何か快感なのかもしれません。
てなわけで、「現実」の方を「DVDの進行」に見立ててもらう感じで、通し番号を入れてあります。
そして左の通し番号を〇で囲み、『今ココ!』を常に示すようにしています。
(特に長いタスクだと、なかなか完了マークがつかないですしね)
2. 時計の絵が描いてある
最近、長男は時計が読めるようになっていました。
なので、それを書いておいたら、「これ、僕、分かるよ!」と自尊心をくすぐられてこのシートが好きになってくれないかと考えて入れました。
また、「ほら、時計が8時半になったんだから、お風呂はいらなきゃ! 急げー」と、親が(親自身も)巻きを入れるタイミングを忘れない役にも立っています。
あ、ちなみに台紙には円が書いてあるだけです。針は後から手書きです。
時計の絵をデジタルで自作するのは「微妙な ななめ加減」が難しいですし、あとで「もう10分遅くてもいいな」と思ったときに修正が難しくなるかとも思いましたので。
3. タスクの内容をイメージしやすいように、イラストを入れてある。
「親しみやすさ」というよりは分かりやすさのためです。
項目数がそれなりなので、文字数もそれなりで、文字を読みなれていない子供には脳が疲れてしまうかと思ったのです。
イメージで頭の中に浮かんだ方が、次の「行動」への一歩が軽くなるのは、大人も一緒ですしね。
最初はささっと私(父)が書きました。
このボードは一応レイヤー式になっているので、下の階層のクリアシートに書いておけば後で消せるのです。 (ホワイトボードマーカー使用)
今書いてあるカラーイラストは、妻さんが描いてくれたものです。
(これは台紙に直接、色鉛筆で描いてあります)
4. 達成を示す花丸は右側に書く(左側にチェックマークではなく)
「1.」との関連もありますが、“達成マーク” である花丸は、タスク名の右側につけて行っています。
なんとなく私には、「項目の終了」を示す入力は、項目名の右側の方がしっくりくる気がしたのです。
これは私がTaskChute使いだから、ということもありますが、
「・ 《○○○○すること》 ⇒やった!」
という感じで、横書きで「言葉」を書く場合にも、視線が左から右に流れた方が、自然という感じがしないでしょうか?
文の中で“動詞”もより後に来ますし。
ただ、チェックボックスが文頭左に揃ってないということは、視覚的に「何まで終わっているのか」が検索しにくい、というデメリットにはなります。
まあ、これは甘んじて抱えておきましょう。
導入段階では、そちらではない側を重視したということですね。
5. 長い時間のかかる予定の後には空白行を入れる
「夕食」「遊び」「入浴」のように時間のかかるタスクの記載をどうするか。
今回のリストでは、文字の大きさを変えるわけではありませんが、複数行分の空間を使って1タスクが表現されています。
と、いうことは《項目数=行数》にはなっていないということですね。
所要時間や経過時間に比例して行数が空いている。
もともとのプロトタイプ(下図参照)では、もっと厳密に比例させていて、Google CalendarかOutlookみたいだったんですが、それを少しだけゆがめています。
↑左は現在使用中のリスト台紙。右が検討案だったプロトタイプで、時計の幅が均等。
そのままで使うと、夕食のあとの空白は間延びして見えすぎますし、お風呂のあとの空白はもう少し時間がかかるはずですから。
6. おまけ:ハードウェア(物的)仕様
ここからは、内容に関係のない外側の工夫です。
6-1. ボードの大きさはB5
今回のリストは、時間の流れを縦一列で表現する形式になっています。
それだと、これより小さいサイズ、例えはA5だとちょっと小さい。
見開きで使い「A5見開き2ページ」にすることもできますが、2カラムになって、「流れ」が途中で一度途切れることになります。
これは一応避けてみました。
また、より大きいサイズ、例えば事務用品でより一般的なA4にも、ちょっと躊躇します。
今回のリストではタスクの種類が多岐にわたっています。
「親が(他に色々家事をしながら)花丸を書いてあげる」という運用でもあるので、あちこち移動しながら使うことにもなります。
そうすると、食卓→台所→トイレ→風呂場前、等と移動しながら使うことも想定されます。
それだと、ちょっとA4だと大きくて取り回しが悪いかな?
そんなことも考慮して、今回はB5にしてみました。
そうしたら、項目数の多さもあって、一行の文字サイズがやや小さめに。ここは弱点ですね。
6-2. ボードはレイヤー構造
こんな形になっています。
土台である本体は、クリアカードケース (ハード)です。
小さいサイズは、プールの会員券なんかを入れるのに使うアレですね。
その上に 2枚の透明シートが重なっていますが、これは『底の部分を切り取って捨てた、クリアフォルダです。
それを両面テープで貼り付けてあります。
(ちなみに、クリアフォルダはA4の物です。半透明ではない、全透明タイプのものは、カラバリの豊富なA4サイズでしか店頭になかったのですね…。
ですので、「切り開く」なんて感じではなく、豪快に底の部分を「切り取って」います)
総工費;
ハードカードケース:231円
+クリアフォルダ:95円
=326円
NUboard よりは、かなり安い。
うまくいくかが分からなかったので、初期投資は抑えめです。
7. 後記
さて、チェックリストを使い始めてからの、その後。
経過報告です。
このリストへの丸付けは、現在私 (父)がやっております。
そして、“花丸” は 『できた』 という意味付け。
なので、「テレビに夢中で片付けをなかなかしようとしなかったから、親がさっさと片付けちゃったよ」とか、
「嫌いな食べ物があったから、夕食を全部食べなかったね」というような時は、花丸を付ける必要はないと思っています。
せいぜい、単なる一重丸で、“終わった”という事実のみを残すか、むしろ△マークを書いておいて、『今回は、たまたまだけど、残念な結果に終わりました』という記録を付けておくのも、アリだな……。
(ホワイトボードマーカーの字は1日たったら消してしまいますが、その前に写真を撮ってはいます)
と、そんな風に考えていたのですが。
いざ実際にそうしようとしたところ、
『泣き叫び、断固その運用わ拒否する我が家の長男』
悔し泣きの 6歳男子。
何なんだ、その花マルへの執着心は。
別に「格好いいシール」とか「かわいいスタンプ」とかではなく、ただの手書きの花丸なのに。
まあ、「そうした理由」だけ説明して、花丸に修正したら、すぐに泣き止んだのですが。
(結局私が折れたわけですな)
パニックにならないのはさすが年長さんとも言えるし、
(イヤイヤ期はひどかった)
『決まり』というのが、二人の外側にツール化されているから (「チェックリスト、やはり素晴らしい!」)だ、とも言えると思います。
今後も、その“高いモチベーション”を、挫折させないように、そして途切れさせてしまわないように気を付けながら、この「夜のプログラム」を使っていきたいと思います。
今日もありがとう。
ではまた、どこかで。
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