私は MS-WORD の箇条書き支援機能が大好きなのです。そんな私の「僕の考えた最強の○○」――、というお話です。
おはようございます。
いっき(@ikkiTime)です。
私のブログの特徴は「箇条書きが多いこと」だと思っています。
何かを伝えようとした時に、対立関係にある構造や、構成要素の主従関係が頭に浮かんでくる。その“かたち”を意識したまま、それを言葉にのせて1列に語ろうとすると、どうしても、その構造をあらわすための記号をところどころ残したくなる。
(※ もう一つ、「各種括弧書きが多い」という特徴もあるかもしれない。そう、こんな風に)
これは、口頭でしゃべる時でも一緒で、
- 「今回のできごとで、重要なことは2つある。そのうち片方はさらに2つの要素からなっているから、全体として3つに分かれる。それをおさえて報告書に書くといいよ。
待ってね、いま図にするから」とか、
- 「こういうことをする時、人はいくつかのタイプに分かれる気がする。その要素は、1つはAかどうかで、もう1つがCかどうか。
この2要素は対立するというよりは直交するから、結局、[Aか⇔Bか]という軸と[Cか⇔Dか]という軸によって区切られる、四象限のマトリックスにタイプ分けされる。
紙に書くとこんな感じ」
……、といった感じになってしまう。誰かに1つ質問された瞬間に、頭の中に回答があふれてオーバーフローする感じ。
口が4つほしい。
LOVE! MS-WORD!
と、いうわけで、私は MS-WORD の箇条書き支援機能が大好きなのです。
メールを打っていて、「ここは並列関係を構造的にも表現したい!」と思ったら、適当に「なかぐろ」(“・” のこと)とスペースを打って書き始めると、改行するたびに自動でマークを入れてくれる。行頭も等価であることが分かるように、きちんとそろえてくれる。さらに、そのマークの種類は後でまとめて変えることもできる。素晴らしい!
箇条書き項目の一部を一段下げて、入れ子であることを表現することも簡単にできる。
みんな、なんでワードのことを「おせっかい」なんて言って嫌うのか、本当に分からない。
アウトライナーへの憧れ
そんなわけで、私はツリー構造が好きだ。
Windows95が出てきて、“エクスプローラ”という名のファイラーを見たときに、2ペインのうちの1ペインに常にツリー図が表示されているUIにはかなりシビれたものだった。
(もう一つ、スタートメニューやスタートアップに実体フォルダがあって、そこにショートカットを放り込めば設定が反映されるところも、すごく気持ちよかった)
それだけツリー構造が好きなので、アウトライナーアプリへの憧れは常にある。なにせ、本文の中に箇条書き機能が付加されているなんてものではなく、ツリー構造の方を基本にした文章プログラムなのだから。
で、時々手を出しては、長続きしない。
なぜだか、砂を噛むような味気ない気分になってしまう。
これだけ焦がれるのに、アウトライナーは私を暖めない。難儀なことだ。
MS-WORDに望むコト
さて、「それじゃワードでいいんじゃん」ということになるかというと、そうでもない。私の使用方法だと、目次作成支援機能の方の恩恵を受けられないから。
これは本当に不思議なのだけど、ワードでは
「アウトラインモードで章立てを決めてから → 本文を書いて → 体裁をととのえる」という手順はサポートされているのに、
「本文を書きながら体裁を調整して → 本文の内容が出尽くしたら → アウトライン構造を自動で抽出してくれる」
という機能がない。
「全体のフォントサイズの出現頻度を解析して、最高頻度のサイズより大きいフォントサイズの行を見出しとして認識する」
とか、
「1行内すべての文字が太字になっていたら、見出し候補として拾う」
とか、
「その中で、行頭に通し番号があるもの同士は、同レベルの見出しとして推測する」
という分析のもとで、自動でしおりを付加してくれるような、そんな機能がない。
別に、100%の精度でなくていいわけです。無理は承知の期待なんですから。どうせこちらも人間で、うっかり箇条書き番号を跳ばしたり重複させたりしているかもしれないんだし。
多少のミスなら、自分で確認して、後で手で調整すればいい。
パワーポイントに望むこと
似たようなことは、Powerpointにも感じる。
私は、ワード以上にパワーポイント資料こそ、アウトラインモードで全体を俯瞰できることが役立つと思うのだけど、あれも先にアウトラインから作らないと、それがスライド中の文字とリンクしてくれない。
私は、パワーポイントを覚えたてのころ、テンプレートのレイアウトがいまいち創作意欲を呼んでくれないので、「一度すべてのオブジェクトを削除してから、ひとつひとつテキストボックスを配置する」形で資料を作っていた。
本当は、それをやってしまうと、アウトラインモードの方からは全く俯瞰できず、後からでは1文字たりともアウトラインに反映させることができないことになる。
それを知った時の、眩暈のような感覚ったらない。
プレゼンは画じゃ!
「どれくらいの文字を入れると、フォントが小さくなりすぎてしまうか」とか
「印象的なリズムを作るのに、どこらへんで何回、『一文だけ大写し』なスライドをはさむか」みたいなことは、画として見ながらでないとかたまらない。
先に文字だけで骨子を組め、と言われて組めるわけもない。
なんでないんだろう? 後からアウトライン機能。
さらに夢想を進めると
これは少し未来の技術になってしまうだろうけど、「紙のスキャン画像からも文章構造を読み取れるようになったらいいよなあ」ということも想像する。
そしたら、長大な論文を、とりあえずスキャンして全体の中での位置関係をたえず確認しながら読み進める、なんて用途も出てくる。
もちろんこれは、今の段階では求めていない。やっとOCRが実用に足るレベルになってきた、という状況なのだし。
と、いうわけで、まずは、すでにデジタルデータになっているものからの抽出だけでいいので実装されてくれないかなあ。
付記
ここで一点、ワードの名誉のために付け加えると、ワードでもテキストをひと通り書いた後に、[選択箇所の書式を見出しレベルXの書式として設定 → 他の見出し候補を選択して見出しとして設定]を繰り返すことで、ある程度近い状態を作り出すことはできるのですよね。
ただまあ、手間もかかるし、後で見た目とレベルの組み合わせを入れ替えるのも、ちょっとやっかいそうだ。
これくだけ機械にあこがれ、“機械のように思考”しているのだから、やっぱり機械の方にもこちらの考えを理解してほしい。
そんな風に願ってしまうのだった。
今日もありがとう。
ではまた、どこかで。
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